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のぼせ・ほてりの違いと症状を解説|更年期や自律神経の乱れも関係?

  • ファミリードラッグたきじゅう
  • 3 日前
  • 読了時間: 12分



▶︎1. のぼせとほてりの違いとは?

 


1.1 「のぼせ」と「ほてり」の基本的な意味

「のぼせ」と「ほてり」は、どちらも“熱感”を伴いますが、その感じ方や現れる場所に違いがあるんです。

「のぼせ」は、体の熱が上半身、特に頭部に集まってしまう状態です。たとえば、顔が急に赤くなったり、頭がぼーっとしたり、めまいやふらつきを感じたりします。熱が体の上の方に偏っているイメージですね。


一方「ほてり」は、体の局所的な部分、たとえば手のひら・足の裏・頬・耳などにじんわりと熱感を覚える状態です。持続的に皮膚が赤くなったり、乾燥をともなったり、夜間に強く感じることもあります。


実際の例としてはこんな感じです。


  • のぼせの例: 夕方になると急に顔がカーッと熱くなり、頭がふわふわする。話していると汗が出てきて息苦しい。

  • ほてりの例: 寝る前になると足の裏が熱くて眠れない。顔や耳が赤くなってヒリヒリする。日中は気にならないのに夜だけほてる。


このように、「のぼせ」は体の内側から突き上げるような熱感、「ほてり」は表面にじわっと広がるような熱感として現れることが多いんです


1.2 感じるタイミングや部位の違い

のぼせは一時的かつ急激に起こることが多く、ほてりは持続的・慢性的に感じることが多いんです。


この違いは、以下のような点で見分けやすくなります。

項目

のぼせ

ほてり

発生タイミング

急にカーッと熱くなる(例:緊張時、更年期など)

じんわり熱を感じる(例:夜間、疲労時など)

感じる場所

顔・頭・上半身に集中

手のひら、足の裏、耳、頬など局所的な部位

併発症状

めまい、頭痛、吐き気、動悸など

乾燥、かゆみ、肌の赤み、ほてり感の持続

悩みやすい人

更年期の女性、自律神経が乱れやすい人

体力が落ちている人、疲労・睡眠不足が続いている人


のぼせは、精神的な刺激や急激な環境の変化(たとえば満員電車、緊張する場面)で起きやすいです。一方でほてりは、日常的な疲労や血行不良、体の「潤い不足」がベースにあることが多いです。


「寝つきが悪い」「夜になると足が熱い」「顔の一部がヒリヒリする」などの症状は、見過ごされがちですが、慢性的なほてりのサインかもしれません。


1.3 医学的・東洋医学的な見方の違い

西洋医学では、自律神経やホルモンバランスの乱れが原因とされる一方で、東洋医学では「気・血・水」の巡りやバランスの崩れからくると考えられているんです。


【西洋医学での解釈】

  • のぼせ: 更年期に多く見られる症状。女性ホルモン(エストロゲン)の低下が自律神経に影響を与え、体温調節がうまくいかなくなることが主な原因です。


  • ほてり: 局所の血流が増加することによって起きることが多く、皮膚の薄い部分(耳・頬など)でよく見られます。皮膚炎や軽い炎症の可能性もあります。


【東洋医学での解釈】

症状

東洋医学の見方

解説内容

のぼせ

陰陽のバランスの崩れ(特に陰虚:潤い不足)、気の上昇

熱が上半身に集まり、頭や顔に症状が出やすい。肝の不調やストレス過多も原因。

ほてり

血虚や陰虚による熱感、血の巡りの停滞

血や潤いが不足しているために、体が内側から乾き、熱を逃せずほてる。


東洋医学では「同じような症状でも人によって原因が違う」と考えます。

そのため、のぼせやほてりの感じ方が人それぞれ違って当然なんですね。


たとえば、同じ「顔のほてり」でも、Aさんはストレス由来、Bさんはホルモンバランスの乱れ、Cさんは血の不足から…というように、原因がそれぞれ違う場合も。

ですので、改善するためには、単に冷やしたり休んだりするだけでなく、自分の体質に合ったアプローチが必要なんです。



▶︎2. のぼせの原因と特徴を知ろう

 


2.1 自律神経の乱れによるのぼせ

「なんだか顔だけ熱い…」そんなのぼせの裏には、自律神経の乱れが関係していることが多いんです。


自律神経は、呼吸・血流・体温調整など、自分ではコントロールできない働きを担当しています。 でも、ストレスがたまったり、寝不足が続いたりすると、この自律神経がうまく切り替わらなくなってしまうんです。


とくに、こんな生活をしていませんか?


  • 朝起きても疲れが抜けない

  • スマホやパソコンを長時間使っている

  • イライラしやすく、気持ちが落ち着かない

  • 冷え性だけど顔は熱くなりやすい


こうした状態が続くと、交感神経ばかりが優位になって、血流のコントロールが乱れます。その結果、上半身だけに熱がこもりやすくなり、「顔がカーッと熱い」「頭がぼーっとする」といったのぼせの症状が現れるんです。


面白いのは、体は実際に暑くないのに、脳が「熱い」と勘違いしてしまうこと。これは自律神経が誤作動を起こしているサインです。

たとえば、会議中に急に顔が赤くなったり、駅のホームで立っているときにふわっと頭に熱が上ってくるような感覚。これも、自律神経がうまく働いていないときによく起こります。


のぼせがある人ほど、実は下半身が冷えていることが多いんです。冷たい足先と、熱を帯びた顔。このアンバランスさこそ、自律神経の乱れの証拠なのです。


2.2 更年期とのぼせの関係

「急に顔が真っ赤になる」「寝ているときに汗びっしょり」――それ、更年期のサインかもしれません。


女性ホルモンのエストロゲンは、自律神経と密接な関係があります。このホルモンが40代後半から急激に減っていくことで、自律神経のバランスも崩れやすくなるんです。

その結果として現れるのが、「のぼせ」「ホットフラッシュ」「寝汗」「動悸」といった症状です。


とくに、こんな経験がある方は要注意です。


  • 外は涼しいのに、自分だけ汗が止まらない

  • 上半身だけが熱くて、服を脱ぎたくなる

  • まわりに相談しづらい体の違和感が続いている


更年期ののぼせは、時間帯によって波があるのも特徴。日中は大丈夫でも、夕方以降にカーッと熱くなったり、夜中に目が覚めてしまったり。

しかも、気持ちのアップダウンも加わるため、「なんで私だけ…」と落ち込みやすくなることもあるんです。


この時期の体は、とってもデリケート。体だけでなく、心のケアも必要なんですよ。

漢方では、更年期ののぼせを「腎(じん)の弱り」と見ます。腎は生命力やホルモンに関わる臓器で、年齢とともにその働きが低下することで、熱がうまく処理できなくなると考えられています。


だからこそ、無理をせず、自分の体の声に耳を傾けることが大切なんです。


2.3 漢方で考える「のぼせ」のタイプ

西洋医学では原因不明の「のぼせ」も、漢方なら体質ごとにしっかり整理してくれます。

漢方では、のぼせを単なる症状ではなく、「体のバランスが乱れた結果」として見ていきます。


 とくに注目されるのが「陰虚」「気逆」「瘀血」という3つのタイプ

タイプ

特徴

こんな方に多い

陰虚(いんきょ)

体の中の潤いが不足し、熱がこもりやすい

40代以降、寝汗・手足のほてりがある人

気逆(きぎゃく)

気の流れが逆流し、熱や気持ちが上に上がる

イライラ、怒りっぽい、顔が赤くなりやすい人

瘀血(おけつ)

血の巡りが悪く、体の一部に熱がこもる

肩こり・頭痛・冷えのぼせがある人


たとえば、「夜になると足が熱くて眠れない」という方は、陰虚タイプかもしれませんし、「気が上がる感じで目が冴えてしまう」という方は、気逆タイプの可能性もあります。

また、「足は冷たいのに、顔だけ真っ赤になる」という冷えのぼせは、瘀血タイプによく見られます。


漢方のすごいところは、このように人それぞれの体質に合わせて対処できること。単に「のぼせに効く薬」ではなく、「あなたの体に合った処方」を選んでくれるんです。

薬局で相談するときは、「いつ」「どこが」「どんなふうに熱くなるのか」を具体的に伝えるのがコツですよ。



▶︎3. ほてりが起こるときのサインとは

 


3.1 局所的に熱を感じる理由

「ほてり」は、体の一部だけがじんわり熱くなるのが特徴です

顔や手のひら、足の裏、耳など、部分的に熱さや赤みを感じることってありませんか?

このような「局所的な熱」は、血流の変化や皮膚の反応によって起こることが多いんです。


たとえば、

  • 緊張したときに顔だけ赤くなる

  • 暖房の効いた部屋で手のひらが熱くなる

  • お風呂上がりに頬がぽっと赤くなる


こんな現象は、体の表面の血管が拡張しているサインなんです。

血管が広がると、その部分に血液が多く流れ込んで、赤くなったり熱を感じたりします。体温調節のための自然な反応でもありますが、頻繁に起こる場合は、体のバランスが乱れている可能性も。


特定の場所にだけ熱を感じるときは、日々の生活習慣や体調の変化にも注目してみてくださいね。


3.2 ストレスやホルモンの影響

「ほてり」は、ストレスやホルモンバランスが関係していることも少なくありません

特に女性は、月経前や更年期といったホルモン変動の時期にほてりが出やすい傾向があります。ホルモンの働きが乱れることで、自律神経がうまく機能しなくなり、体温調節に影響を及ぼすんです。


また、ストレスも大きな要因になります。


  • イライラが続いたときに顔が熱くなる

  • 緊張すると耳や首がぽっと赤くなる

  • 落ち着いているつもりでも、寝る前に顔が火照る


こんな経験がある方は、心の負担が体に現れているのかもしれません。

特に長時間の緊張状態が続くと、交感神経が過剰に働いて、血管が収縮・拡張を繰り返すことに。これがほてりとして感じられることがあるんです。


毎日のストレスケアやリラックスできる時間を持つことが、ほてり対策にもつながりますよ。


3.3 肌トラブルとほてりのつながり

ほてりは、肌トラブルのサインとして現れることもあるんです。

とくに敏感肌の方は、肌のバリア機能が弱まることで、外部の刺激に反応しやすくなります。その結果、肌に赤みや熱感が出て、「ほてり」として感じることがあるんですね。


よく見られるケースとしては、


  • 紫外線や乾燥で頬が赤くなりやすい

  • 化粧品を使ったあとに顔が熱をもつ

  • アレルギーやアトピーのある方が、部分的に赤みを感じる


こういった症状が重なると、「肌が熱い=ほてっている」という状態になります。

さらに、乾燥や炎症があると、肌は熱を持ちやすくなります。これは「肌のうるおい不足」や「皮膚の炎症反応」が原因です。


スキンケアで改善できる部分もありますが、体の内側の不調が関係していることも。もし繰り返すようであれば、体質そのものを見直すことも大切です。



▶︎4. のぼせ・ほてりに合わせた対策方法

 

4.1 食事や生活習慣で整える方法

毎日の習慣を少し見直すだけで、のぼせやほてりはやわらぐことがあるんですよ。

のぼせやほてりを感じやすい方には、「体を内側から整える」ことがとても大事です

まず意識したいのが、体を冷やさず温めすぎず、ほどよいバランスを保つこと。


たとえば、こんな食習慣がおすすめです。


  • カフェインや香辛料は控えめにする

  • 白湯や常温の飲み物で体を落ち着かせる

  • 豆腐やきゅうり、セロリなどの「体を冷ます食材」もほどよく取り入れる

  • ニラ、ねぎ、生姜などの「巡りをよくする食材」もおすすめ


また、生活面では次のようなポイントを意識すると良いですよ。


  • 湯船につかるときは38〜40度のぬるめにする

  • 寝る前のスマホは控えめに

  • 就寝・起床時間を一定にする

  • 緊張をゆるめる深呼吸やストレッチを日常に取り入れる


小さなことの積み重ねが、のぼせやほてりの予防につながるんです。体の声を聞きながら、自分に合ったペースで整えていきましょう。


4.2 漢方でのぼせ・ほてりを和らげる

漢方は、体質や症状に合わせてアプローチできるので、のぼせやほてりにぴったりなんです。

「何となく不調」「冷えているのに顔が熱い」といった状態は、西洋医学では原因がはっきりしないこともあります。そんなときこそ、漢方の出番。


漢方では「気・血・水」のバランスを見ながら、全身の巡りを整えることで、熱が偏らないようにしていきます。

よく使われる漢方の一例をあげると、

漢方名

主な特徴

向いているタイプ

加味逍遥散(かみしょうようさん)

自律神経を整えてイライラやのぼせを和らげる

更年期ののぼせや不安感がある方

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

血の巡りを良くして、冷えとのぼせを調整

冷えのぼせ・肌トラブルがある方

知柏地黄丸(ちばくじおうがん)

体の潤い不足によるほてりを和らげる

手足のほてり・寝汗がある方


もちろん、体質や症状によって合うものは違ってきます。自己判断せず、しっかり相談しながら選ぶのがポイントです。

漢方は「症状が出る前から整える」こともできるので、のぼせ・ほてりに悩む方にとっては心強い味方になりますよ。


4.3 薬局で相談するときのポイント

のぼせやほてりを感じたら、まずは薬局で気軽に相談してみましょう。

「病院に行くほどではないけど、ちょっとつらい…」そんなときに頼れるのが、地域の薬局や相談薬局なんです。とくに漢方相談ができる薬局では、体質や生活習慣までしっかり聞いてくれるところが多いんです。


相談時に意識したいポイントはこちらです。


  • どんなときにのぼせ・ほてりを感じるかをメモしておく

  • 他に気になる症状(冷え、頭痛、イライラなど)も一緒に伝える

  • 睡眠やストレス、食生活についても話してみる


症状だけでなく、生活全体を見てアドバイスをくれるので、「なんだか分からない不調」にもしっかり向き合ってもらえます。


とくに、「なんとなく不調が続いている」「薬を飲むのはちょっと不安…」という方には、漢方相談がとても向いているんです。あなたの体と心に合わせた、やさしいケアを一緒に探してみましょう。



▶︎5. まとめ:のぼせとほてりの違いを知って、体と心にやさしく向き合おう

 

「のぼせ」と「ほてり」は、どちらも体の熱に関係する症状ですが、感じ方や原因がそれぞれ違います。

のぼせは、主に頭や顔に熱が集中して、めまいや動悸を伴うことが多いもの。自律神経の乱れや更年期などが関わってくることがよくあります。


一方のほてりは、手のひらや足の裏、頬など、体の一部が熱く感じる症状で、肌トラブルやストレス、ホルモンの変動などが引き金になることも。

どちらも日々の生活習慣や食事、ストレスケアなどでやわらげることができますし、漢方を取り入れることで、体の内側から整えていくアプローチもおすすめです。


「なんとなく顔が熱い」「手足がじんわり熱い」と感じたときは、無理に我慢せず、自分の体にやさしく耳を傾けてあげてくださいね。


そして、もし不調が続くようであれば、ひとりで悩まず、専門家に相談してみるのもひとつの方法です。

ちょっとした変化に気づいて、少しずつ整えていくだけで、心も体もぐっとラクになることがありますよ。



▶︎のぼせ・ほてりのつらさは、ファミリードラッグたきじゅうで相談できます

 

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そんなときは、ファミリードラッグたきじゅうにお気軽にご相談ください。


地域に根ざした薬局として、ひとりひとりのお悩みに寄り添いながら、体質や生活に合わせた漢方・生活アドバイスをおこなっています。 とくに女性特有の不調や更年期のゆらぎ、自律神経の乱れによる症状など、「なんとなく調子が悪い」と感じる状態にも親身に対応してくれますよ。


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