便秘・むくみを漢方で根本改善!体質別の処方と生活習慣を徹底解説
- ファミリードラッグたきじゅう
- 5月22日
- 読了時間: 13分

▶︎1. 便秘とむくみは漢方で解決できる?

1.1 便秘とむくみの関係性とは?
「最近なんとなく身体が重い…」「朝起きてもすっきりしない」そんな日が続いていませんか? 実は、便秘とむくみには深い関係があること、ご存じでしょうか。
どちらも体内の巡りが悪くなることで起こりやすく、放置しておくと悪循環に陥りやすいのが特徴です。 便秘によって腸内に老廃物が溜まると、血行やリンパの流れが悪くなり、むくみが生じやすくなります。
反対に、体内に余分な水分が溜まりすぎると、腸の動きも鈍くなり、便秘が悪化してしまうこともあるんです。
こんな状態が続くと…
肌荒れがひどくなる
顔や足がパンパンにむくむ
疲れやすくなってイライラする
というように、日常生活にも支障が出てきます。 「便秘」と「むくみ」は別の症状のようでいて、根本的な原因が重なっていることが多いんですね。
日々の中で気付きにくいポイントもあるので、まずは自分の体調を振り返ることが第一歩になります。
1.2 漢方が注目される理由
「薬に頼らず、自然に体調を整えたい」 そんな方に選ばれているのが漢方です。
漢方は、西洋薬のように“症状だけ”を狙うのではなく、体質全体を見てアプローチするという特徴があります。 特に便秘やむくみのような慢性的な不調は、漢方の得意分野です。
こんな特徴があります。
症状だけでなく「体質そのもの」を整える
複数の症状に同時にアプローチできる
続けることで根本から体調を改善できる
たとえば、防風通聖散などは、便秘やむくみ、脂肪太りに同時に作用するとされており、人気の高い処方です。
よくある失敗としては、
即効性を求めて短期間でやめてしまう
自分の体質に合わない処方を使い続ける
他の薬との飲み合わせを確認しない
といったケースがあります。 これらはすべて「選び方」と「続け方」を見直せば解決できます。
漢方は、自分の体質と生活スタイルに合わせることで、便秘やむくみの根本改善が目指せる手段です。 まずはじっくりと、自分に合った方法を探していくことが大切です。
▶︎2. 漢方で改善!便秘とむくみに効く代表的な処方

便秘やむくみの悩みに対して、漢方は体質ごとに適した処方が用意されています。 ここでは、代表的な3つの処方をご紹介します。 それぞれの処方には、向いている体質や症状の特徴があるので、自分に合ったものを選ぶのが大事です。
2.1 防風通聖散:脂肪太りと便秘・むくみに
防風通聖散は、便秘・むくみ・肥満気味の人に広く用いられている漢方です。 余分な熱や老廃物を外に出す「瀉下(しゃげ)」の作用があり、腸を刺激して便通を促すと同時に、体内の余分な水分を排出する力があります。
こんなタイプの方におすすめです。
お腹まわりに脂肪がつきやすい
便秘がちでお腹が張る
顔や足のむくみがひどい
よくある失敗例としては、
食事や生活習慣を変えずに飲んで効果が出ない
毎日飲みすぎてお腹が緩くなってしまう
体力がないのに服用し、体調を崩す
防風通聖散は比較的「体力がある方向け」なので、疲れやすい人や胃腸が弱い人は注意が必要です。 正しく使えば、便秘とむくみにWで効く力強い処方です。
2.2 麻子仁丸:乾燥タイプの便秘に
麻子仁丸(ましにんがん)は、腸の潤いが不足しているタイプの便秘に向いています。
特に高齢者や、便がコロコロして硬い人によく使われます。
主な特徴はこちらです。
乾燥して硬い便が出にくい
水分不足で腸がスムーズに動かない
肌や唇も乾燥しやすい
この処方には、腸を潤して便通を促す生薬(麻子仁や杏仁など)が含まれており、穏やかに効果を発揮します。
注意点としては、
効果が穏やかなので即効性を期待しすぎる
水分補給を怠ると改善しにくい
体質に合わないと下痢になることもある
乾燥が原因の便秘には、腸を優しく潤す麻子仁丸がぴったりです。 水分と一緒に摂ることで、より効果を発揮します。
2.3 桃核承気湯:冷えやのぼせを伴う便秘に
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、血の巡りが悪くなり、冷えやのぼせ、イライラを伴うタイプの便秘に使われます。 女性に多い月経トラブルと関連する症状にも処方されることがあります。
特徴的な症状は次のとおりです。
のぼせやすく顔が赤くなりやすい
下腹部が冷えて痛みを感じる
便秘とともにイライラする
この漢方は、「瘀血(おけつ)」という血の滞りを改善しながら便通を促す処方です。
よくある注意点は、
生理中や出血傾向がある場合は避けるべき
冷えが強すぎる人には逆効果のこともある
自己判断で長期間続けると副作用が出ることがある
桃核承気湯は、血の巡りが影響して起きる便秘・むくみタイプにはとても有効です。 感情の乱れや冷えとの関係がある便秘には、内側からバランスを整えることがカギになります。
これらの漢方はそれぞれ得意分野が異なるので、体質や症状に応じて選ぶのがポイントです。
▶︎3. 便秘・むくみタイプ別の漢方選び

便秘やむくみと一口に言っても、その原因や体質は人それぞれです。 自分に合った処方を選ばないと、効果が出にくいだけでなく、体調を崩すこともあります。
ここでは、代表的な3つのタイプ別に、適した漢方処方をご紹介します。 体質に合った選び方を知ることで、症状の改善スピードがぐっと上がりますよ。
3.1 冷え性タイプ:桂枝加芍薬大黄湯
冷え性タイプの方は、血行不良が原因で腸の動きが悪くなり、便秘やむくみが起こりやすくなります。 そんな方に使われるのが「桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)」です。
こんな特徴がある方に向いています。
手足が冷えやすく、体全体が冷たい
お腹が張ってガスが溜まりやすい
朝起きても足がむくんでいる
この処方には、腸を温めながら動きを助ける生薬が含まれており、冷えを改善しながら自然な便通へと導きます。
よくある注意点は、
体質に合わないまま飲み続けて冷えが悪化する
食後すぐに服用して胃もたれする
水分を摂らずに漢方にだけ頼ってしまう
「冷え」と「お腹の張り」がセットで現れる場合には、桂枝加芍薬大黄湯がやさしくアプローチしてくれます。
3.2 ストレスタイプ:柴胡加竜骨牡蛎湯
ストレスで自律神経が乱れると、腸の動きが不安定になり、便秘やむくみが起こりやすくなります。 そんなストレスタイプの方に使われるのが「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」です。
こんな状態が当てはまる場合に効果的です。
イライラや不安が強い
夜ぐっすり眠れない
ストレスを感じるとお腹の調子が悪くなる
この処方は、精神を落ち着ける作用があり、自律神経を整えることで腸の働きと水分代謝のバランスを取り戻します。
注意点としては、
睡眠導入薬や精神安定剤との併用に注意が必要
自覚がないストレスには効果を感じにくい
一時的に眠気やだるさが出ることもある
ストレスが体に出やすい人には、柴胡加竜骨牡蛎湯が心身のバランスを整えてくれる強い味方になります。
3.3 水分代謝の低下タイプ:五苓散
体に余分な水分が溜まりやすく、むくみやすいタイプの方には「五苓散(ごれいさん)」が向いています。 この処方は、体内の水分バランスを整え、余分な水を排出する働きが特徴です。
主な特徴は次のとおりです。
トイレの回数が少なく、体が重い
顔やまぶた、脚がむくみやすい
天気が悪い日や湿気が多い日に体調が悪い
五苓散は利水作用に優れ、むくみによる不快感やだるさを軽減しながら、腸の働きもサポートしてくれます。
注意点としては、
脱水気味のときに飲むと逆効果になる
長期服用でトイレが近くなりすぎることがある
むくみの原因が塩分過多などの場合には効果が薄い
水分が原因の便秘・むくみには、五苓散が体内環境のリズムを整えるサポート役として活躍します。
体質によって選ぶべき処方が大きく変わるのが漢方の面白いところ。 「なんとなく合っている」ではなく、自分の体調と照らし合わせながら、ベストな処方を選ぶことが改善への近道です。
▶︎4. 漢方を活かす生活習慣の見直し
漢方を取り入れても、生活習慣が乱れたままだと効果が半減してしまいます。 特に便秘やむくみは、日常の小さな習慣の積み重ねが症状の悪化や改善に直結します。
ここでは、漢方の力をしっかり活かすために見直したい生活習慣を3つの視点からご紹介します。
4.1 食生活の改善ポイント
まず見直したいのが毎日の食事です。 便秘やむくみは「何を食べるか」と「どう食べるか」で大きく変わります。
こんなポイントに注意しましょう。
食物繊維をバランスよく摂る(野菜・海藻・きのこ)
塩分の摂りすぎに注意(むくみの原因に)
朝食を抜かない(腸の動きを促す)
たとえば、朝に温かい味噌汁とご飯をしっかり食べることで、腸が目覚めて便通がスムーズになります。 また、塩分の多い外食や加工食品ばかりに頼っていると、水分をため込みやすくなり、顔や脚がむくみやすくなります。
よくある失敗例としては、
野菜を摂っているつもりでも、食物繊維が不足している
ダイエットで炭水化物を極端に減らして便秘が悪化
冷たい飲み物ばかりで胃腸が冷えて動きが鈍る
腸がよろこぶ食事を意識するだけで、便秘やむくみの改善スピードはぐっと上がります。
4.2 運動と入浴で血行促進
身体を動かすことと、しっかり温めること。 この2つが、便秘とむくみ改善には欠かせません。
主なポイントはこちらです。
毎日20〜30分のウォーキングで腸を刺激
ストレッチで骨盤まわりの血流を促進
湯船につかって身体の芯まで温める
座りっぱなしの時間が多いと、腸の動きも滞りがちになります。 特にお腹や下半身を温めることは、血流改善だけでなく、老廃物の排出にも効果バッチリです。
こんな失敗が多いです。
運動の代わりにサプリだけに頼ってしまう
シャワーだけで済ませて体が冷える
忙しさを理由にまったく体を動かさない
「少し動く・しっかり温める」のセットを習慣化することで、漢方の効果も引き出しやすくなります。
4.3 ストレスケアと睡眠の質向上
便秘もむくみも、実は「自律神経の乱れ」と深い関係があります。 漢方では、心と体はつながっていると考えられていて、精神的なストレスや睡眠の質の低下は、体調にそのまま影響します。
見直したいポイントはこちら。
夜はスマホやPCを早めにオフにする
呼吸を意識したリラックス習慣をつくる
7時間以上の安定した睡眠時間を確保する
寝る前のスマホ習慣は、自律神経を刺激して眠りの質を下げます。 また、寝不足が続くとホルモンバランスが崩れ、腸内環境や水分代謝にも影響が出ます。
よくある失敗例は…
寝る直前までSNSや動画で脳が興奮状態
ストレス解消のための暴飲暴食で腸に負担
休日に寝だめして生活リズムが乱れる
睡眠とストレスを整えることで、腸や体内の巡りも自然と整ってきます。 漢方の働きも、より実感しやすくなりますよ。
▶︎5. 漢方薬の選び方と注意点
便秘やむくみに漢方は心強い味方ですが、誰にでも同じ効果が出るわけではありません。 体質や生活スタイルに合わない処方を続けると、逆に体調を崩すこともあるので注意が必要です。
ここでは、漢方を正しく使うために押さえておきたいポイントを3つに分けてお伝えします。
5.1 自分の体質を知ることの重要性
漢方の最大の特徴は「体質に合わせて選ぶ」ということです。 同じ“便秘”でも、冷えが原因の人もいれば、ストレスや水分代謝の乱れが原因の人もいます。
自分の体質を知るためには、こんな視点が役立ちます。
体温が低く冷えやすいかどうか
食欲や睡眠の状態
ストレスへの反応の出方
肌や舌の色、便の状態など
これらの情報を組み合わせて、自分がどのタイプなのかを見極めることが大切です。
よくある失敗例としては、
有名だからという理由で処方を選ぶ
他人の体験談をそのまま鵜呑みにする
一度合わなかったからとすぐに漢方自体をやめる
体質を無視した選び方は、期待した効果が出にくく、むしろ体に負担をかけることもあります。
5.2 漢方薬の副作用と注意点
「漢方は自然のものだから安心」と思われがちですが、体質に合っていないと副作用が出ることもあります。
よく見られる副作用の例はこちらです。
お腹がゆるくなりすぎる(下痢)
吐き気や胃もたれ
発疹やアレルギー反応
また、長期的に使い続けることで、体への負担が蓄積することもあるので注意が必要です。
特に注意すべき点は以下の通りです。
持病のある方は事前に確認が必要
他の薬と併用する場合は飲み合わせに注意
妊娠中や授乳中は使用を避けるか専門家と相談
「体にいいから大丈夫」と自己判断で使い続けるのはNG。副作用のリスクも正しく理解しておきましょう。
5.3 専門家に相談するメリット
漢方選びに迷ったら、専門家に相談するのが一番の近道です。 漢方薬局や薬剤師、医師など、漢方に詳しいプロに体質や症状をチェックしてもらうことで、自分に合った処方を正確に見つけられます。
専門家に相談することで得られるメリットはたくさんあります。
体質や生活習慣に合った処方を提案してもらえる
飲み合わせや副作用のリスクも確認できる
継続的なフォローで体調の変化にも対応できる
一方で、「忙しくて相談に行けない」「費用が気になる」という声もありますが、一度しっかりとアドバイスを受けることで、無駄な失敗を防ぐことができます。
よくある失敗例は、
ネットの情報だけで自己判断して選ぶ
効果が出ないまま何種類も試してしまう
自分に合う処方が見つからず諦めてしまう
漢方は「選び方」がすべてと言っても過言ではありません。専門家の力を借りることで、より確実に体質改善を目指せます。
▶︎6. まとめ:漢方で便秘とむくみを根本から改善しよう
便秘とむくみは、それぞれ別の不調のように見えて、実は深くつながっています。 そして、その原因の多くは「体質の乱れ」や「生活習慣」にあります。
漢方は、このような慢性的な不調に対して、体の内側からじっくりと整えてくれる頼もしい存在です。 症状だけを抑えるのではなく、体質全体を見直しながら改善を目指せるのが、漢方の魅力です。
今回ご紹介した漢方のポイントをもう一度振り返ってみましょう。
防風通聖散:脂肪太り+便秘・むくみタイプに
麻子仁丸:腸が乾燥している便秘に
桃核承気湯:のぼせ・冷えが混在するタイプに
桂枝加芍薬大黄湯:冷え性によるお腹の張りに
柴胡加竜骨牡蛎湯:ストレスや自律神経の乱れに
五苓散:水分代謝が悪く、むくみやすい体に
それぞれの処方には得意分野がありますが、重要なのは“自分の体質をきちんと理解すること”です。
加えて、以下のような生活習慣の見直しも大切です。
食物繊維や水分をしっかり摂る
運動や入浴で代謝と血流をアップ
ストレスをためず、質の良い睡眠をとる
そして、わからないときは、専門家の力を借りるのがベストです。 自己判断で選び続けるよりも、自分に合った処方を的確に選べることで、早く、安心して改善を目指せます。
便秘やむくみに悩まされる日々から抜け出すには、「体質に合った漢方」と「生活習慣の見直し」のセットがカギです。 今日から少しずつ、自分の体と向き合ってみませんか?
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